あなたの狂おしいほどの深い愛情で、もう一度恋ができました
「もしかして高い場所が苦手だった?」

「違うけど、そういう問題じゃなくて!」

 じゃあどういう問題? と、今度は架くんが首をかしげる。

 彼の中では、それが当然の誕生日デートのプランなのだろうか。
 私とはかなり温度差がありすぎて、不安になってしまう。

 ヘリで夜景なんて……お金がいくらかかるのか私は知らないけれど、いくらなんでも贅沢というものだ。自分の身の丈に合っていない。

「とにかく、私はフードフェスに行きたい」

 私が真顔で訴えるように言えば、わかった、と架くんが微妙な笑みで返事をした。

 フードフェスに行けば、架くんも楽しんでくれるに決まっている。
 私もそのほうがうれしい。誕生日だからとヘリに乗るより、私にはそのほうが合っていると思う。

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