あなたの狂おしいほどの深い愛情で、もう一度恋ができました
「食事は“誰と食べるか”だって言ったのは、架くんじゃないの」

「……まぁね。葉月がうまそうに食べてると、俺も満足」

 笑いながらチヂミを口に運ぶ架くんが見られて、私も幸せだ。

 男女が交際し、幸せを感じるのは、こういう部分なのだろう。
 ふたりで食事をして、あてもなく散歩をして、ただ一緒にいる……
 それだけで愛を感じ、幸せで満たされるなんて、本当にすごいことだ。

 私は今まで知らなかった。
 自分の人生や生活の中に、こうして恋愛が融合する幸せを。

 そして、それが生きていく(かて)となり、日々充実できることを。

 ――― 教えてくれたのは、架くんだ。


「葉月の部屋、寄っていい?」

 手を繋いでふたりで歩く帰り道、架くんが突然ポツリと言った。

 まさか泊まっていくつもりだろうか。
 いや、付き合っているのだから“まさか”という表現はおかしいか。

< 247 / 273 >

この作品をシェア

pagetop