ガリ勉×メガネ=?
「わ、わりぃ!」
ぶつかった人物を見上げると、立ち止まって片手を上げて謝る男子が葉菜のところへ戻ってきた。座り込んで驚きに目を丸くしているところに、手を差しのべる。
「怪我、ないか?」
「痛い」
「怪我、ないよな?」
「え、痛いんですけど…」
「ないよな?」
「う、はい…」
ぶつかった箇所と尻餅をついたお尻は痛かったけど、威圧的な言い方が怖くて頷く。
手を差しのべてくるその男子の、明るい茶色に染めたツンツン頭に、片耳だけのピアスには見覚えがあった。確か同じクラスだ。ずいぶん前に見た記憶が。同じクラスなのに、ずいぶん前?
自分の記憶に首をかしげる。
「早くしろ」
さっさと手をよこせと催促されているところに、
「待てー!」
大人の叱るような声が近づいてきた。
「やべっ」
ツンツン頭を追い掛けてきたらしい先生の声に口の中で毒づくと、素早く身を翻して逃げていく。そのせいで恐る恐る手を伸ばした葉菜の手は空を切った。
「待ちなさい!」
再び逃げ出すツンツン頭を逃がさないつもりなのか、先生が追いすがる。
生活指導もやっている担任の瀬戸口だ。その瀬戸口が横を通り過ぎるとき、救いの手を諦めて立ち上がろうとした葉菜が、床に手をついて激痛に悲鳴を上げた。
「イタッ」
「三森?」
自分の生徒が痛そうに廊下に座り込んでいる姿を目に捉らえ、足を止めた瀬戸口が近づいてきた。
「大丈夫かっ!?」
痛さに言葉もなく顔をしかめて担任を見上げると、生徒の一大事に青くなった瀬戸口は屈み込む。葉菜の背中と膝の下に腕を回し、軽々と抱き上げた。
ぶつかった人物を見上げると、立ち止まって片手を上げて謝る男子が葉菜のところへ戻ってきた。座り込んで驚きに目を丸くしているところに、手を差しのべる。
「怪我、ないか?」
「痛い」
「怪我、ないよな?」
「え、痛いんですけど…」
「ないよな?」
「う、はい…」
ぶつかった箇所と尻餅をついたお尻は痛かったけど、威圧的な言い方が怖くて頷く。
手を差しのべてくるその男子の、明るい茶色に染めたツンツン頭に、片耳だけのピアスには見覚えがあった。確か同じクラスだ。ずいぶん前に見た記憶が。同じクラスなのに、ずいぶん前?
自分の記憶に首をかしげる。
「早くしろ」
さっさと手をよこせと催促されているところに、
「待てー!」
大人の叱るような声が近づいてきた。
「やべっ」
ツンツン頭を追い掛けてきたらしい先生の声に口の中で毒づくと、素早く身を翻して逃げていく。そのせいで恐る恐る手を伸ばした葉菜の手は空を切った。
「待ちなさい!」
再び逃げ出すツンツン頭を逃がさないつもりなのか、先生が追いすがる。
生活指導もやっている担任の瀬戸口だ。その瀬戸口が横を通り過ぎるとき、救いの手を諦めて立ち上がろうとした葉菜が、床に手をついて激痛に悲鳴を上げた。
「イタッ」
「三森?」
自分の生徒が痛そうに廊下に座り込んでいる姿を目に捉らえ、足を止めた瀬戸口が近づいてきた。
「大丈夫かっ!?」
痛さに言葉もなく顔をしかめて担任を見上げると、生徒の一大事に青くなった瀬戸口は屈み込む。葉菜の背中と膝の下に腕を回し、軽々と抱き上げた。