嫌なアイツ





オリエンタル…

薔薇…

かすみ草…

ガーベラ…

オンシジューム…



次々にキーパーの中から生花を出して行き私はスパイラルと呼ばれる組み方で生花を組んでいき花紐で生花を縛って足元をハサミで切り揃えた。

ゼリー袋で生花の足先を包み…

テープで固定し和紙を二枚ずらして重ね生花を置き包んでいきセロファンで上から包みリボンを結んで…


完成した。


私はアイツに花束を差し出した。


アイツはお財布を胸ポケットから出し私に1万円札を手渡した。



私は代金を貰い…


花束を渡し…


有り難う御座いました。

と頭を下げると…



『愛莉さん。貴女は凄い人ですね。』

と意味不明な言葉を発せられた…



この人、本当に理解不能な人だよ…


私は仏花がまだ途中だったのでそちらの作業に取り掛かろうと思った時だった。



[翔!ごめん…。待った?]

と女の人の声…



『あぁ~杏香か!大丈夫。全然、待って無いよ』

とアイツ…


[何なの?突然電話でこんな所に呼び出して…]

と言う杏香さんと言う女性に…



こんな所でわるぅ~ございましたね!

と思った私。








< 27 / 450 >

この作品をシェア

pagetop