傷む彼女と、痛まない僕。
そうこうしていると、試合が始まった。
・・・・・・僕、1億円を誰かに支払わなきゃかもしれない。
と、いうのも、1回戦のチームが思いの他弱かった為、監督が1年ばかりを試合に出したからだ。
温存出来る時に2、3年生は温存。 監督の方針は間違っていない。 というか、正しい。
つまり、小山くんの出番がない。
故に、喉を労わりながらの吉野さんの声援も飛んでこない。
このままでは、吉野さんが最後まで見届ける事なく帰ってしまい兼ねない。
いてもたってもいられない小山くんが、ついに『5分でいいので出して下さい!!』と監督に頼み込み、監督を押し切って強引に試合に出ては、全く必要のない所でフェイダウェイシュートをお見舞いしてしまう有様。
とりあえず、試合も賭けにも勝ったけれど、何の為に吉野さんを呼んだのかさっぱり分からない結果になってしまった。