音ちゃんにお任せ
その前に、持ってきたお水を持ってオーナーのところへ。
「オーナー。お水です。少し酔っているようなので」
「え?あ、あ―。・・・ありがと」
オーナーはどこかおかしそうにケラケラ笑いながら私から水を受け取る。
でも、飲むことはせずそのまま机に置かれた。
まぁ、いいか。
そう思いながら開いている席に戻った。
ここに座ればいいんでしょうか。
「なにしてんの。座ったら」
「え、あ、はい」
一ノ瀬くんに言われ、私は慌てて座った。
箸を渡そうと見ると、一ノ瀬くんは箸を持っている。
あ、あれ?
「あの、箸・・・」
「は?・・・ああ。あったからいい」
あった?
そ、そうですか・・・。
私はまたも首をかしげ仕方なくその箸は自分で使うことにした。