音ちゃんにお任せ



「一ノ瀬くん、これで体を・・・」




そう言って一ノ瀬くんの頭にタオルをかぶせる。
私のせいで風邪まで引いてしまったら申し訳ない。




「なんで、あんたって・・・」

「え?」




一ノ瀬くんは怒ったようにそう言うとそのタオルを掴み私の頭にかけた。
そして乱暴にわしゃわしゃと髪を拭っていく。



「えっ、わっ、いち、のせくっ・・・」

「俺は、いいから。あんたが拭けよ」




乱暴にそう言われ、小突かれながら放された。
一ノ瀬くん・・・。




「あの・・・、ありがとうございます」

「別に」





ぶっきら棒な一ノ瀬くん。
しゃがみ込んだ一ノ瀬くんの隣にそっと寄り添うようにしゃがんだ。






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