EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【白魔編】
13
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就寝前、小鳥は自分の部屋で迷いに迷っていた。
今日買ってきたばかりの下着、上下セットをジーッと睨んではどちらにしようかと悩んでばかりで先程から全然決まらない。
「ピンクでいいかな…?でも黒の方が大人っぽいよね」
そろそろ行かないと白魔が心配して迎えに来てしまうかもしれない。
さっさと決めたいのだが。
「っ~……決めた!こっち!」
選んだ方を身につけ、急いで部屋を出る。
小鳥は小走りで白魔の部屋の前へやって来た。
コンコンとノックを忘れずにしてから扉を開ける。
「白魔さん」
呼び掛けたが返事は返って来なかった。
「あれ?いない…」
明かりはついているが、部屋の主の姿がない。
「どこに行っちゃったのかな?」
キョロキョロと室内を見回していると、隣の部屋に通じる扉が少し開いていることに気づいた。
(シアターの扉が…)
まさかと思い、隙間をそっと開く。
すると中から歌が聞こえてきた。
(白魔さんの声!)