EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【白魔編】
「怖く、なんか…」
声が震えるのは白魔にじっくり見られているためだ。
羞恥が小鳥を追い詰めていくとわかっていて白魔はあんなことを言う。
意地が悪い。
「大丈夫だよ、小鳥。君は僕を喜ばせるのが得意なんだから」
妖艶に微笑んで小鳥を撫でる。
白魔は彼女から下着以外の衣服を全て取り去った。
「もう一つ、黒と紫のがあって…どっちにしようか悩んだんですけど…」
「ああ、それも良いかもね。見てみたいなぁ。きっと素敵だよ」
満足げに小鳥を見下ろしていた白魔だが、ふと柩から離れた。
「白魔さん…?」
いきなりどうしたのだろう。
小鳥が身体を起こしかけた時、離れていた白魔が戻って来た。
手に何か持っているようだ。
「本当はね、楽譜はついでだったのさ」
小鳥の左足を抱え、足首に口づける。
「これを探していたんだよ。君に贈りたくてね」
足首にヒンヤリとしたものが纏わり付いたので、小鳥は上体を起こし左足を確認した。