EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【白魔編】
それからすぐ、二人で家を出た。
ひっそりとした住宅街を徒歩で進み、近所の教会へ。
「さあ、着いたよ」
「ここ、ですか…?」
小鳥は思わず聞き返してしまった。
それもそのはず。
三角屋根の教会はボロボロで、荒(あば)ら屋同然だった。
窓は割れているし、正面の扉も観音開きのようだが片方ない。
「何でこんなに荒れて…」
「誰も管理してないからさ。神父や牧師がいる教会ならこうはならないよ」
「えっ、でも…誰もいない教会で良いんですか?」
これから結婚するというのに神父や牧師がいなくて良いのだろうか。
小鳥が首を傾げると、白魔はクスリと笑った。
「わざわざうるさい連中がいない教会を選んだんだよ。あいつらがいると人間式の面倒な儀式をさせられるからね。キスだの指輪交換だのくだらない。僕が望むのはもっと確かな絆さ」