彼に惚れてはいけません

「お腹、減ってるだろ?オムライス作るから、ゆっくりしてて」

グレーのニット帽、手作りオムライス。どう見てもお洒落な料理男子!

モテないわけがないって改めて感じていた。

気さくで、面白くて、ちょっと抜けててさ。

イケメンだけど、かっこつけてない。


私生活はダラダラだと思ってたんだ。

部屋は汚くて、脱ぎっぱなしのパジャマとかあって。


そんなのが良かった。


綺麗な部屋で、自炊してる姿見ちゃうと・・・・・・


自信なくすよ。



モテるだろうなってのと、この人ひとりで生きていける人だって・・・・・・

私なんか必要ないんだろうなって。

思ってしまうよ・・・・・・


「オムライスの卵、半熟でいい?」

「うん!もしかしてふわとろ系?」

キッチンカウンターの向こうの吉野さんは、にっこり微笑んだ。

一瞬開いた冷蔵庫の中も、物が少なく、生活感がなかった。


< 106 / 180 >

この作品をシェア

pagetop