彼に惚れてはいけません
「お腹、減ってるだろ?オムライス作るから、ゆっくりしてて」
グレーのニット帽、手作りオムライス。どう見てもお洒落な料理男子!
モテないわけがないって改めて感じていた。
気さくで、面白くて、ちょっと抜けててさ。
イケメンだけど、かっこつけてない。
私生活はダラダラだと思ってたんだ。
部屋は汚くて、脱ぎっぱなしのパジャマとかあって。
そんなのが良かった。
綺麗な部屋で、自炊してる姿見ちゃうと・・・・・・
自信なくすよ。
モテるだろうなってのと、この人ひとりで生きていける人だって・・・・・・
私なんか必要ないんだろうなって。
思ってしまうよ・・・・・・
「オムライスの卵、半熟でいい?」
「うん!もしかしてふわとろ系?」
キッチンカウンターの向こうの吉野さんは、にっこり微笑んだ。
一瞬開いた冷蔵庫の中も、物が少なく、生活感がなかった。