彼に惚れてはいけません

「他に何かされた?」

この調子でいくと、社長にされたことを全部吉野さんもしてくれるようだ。

「腰に手を回されて、太ももを触られました」

と言った後に、私は焦って付け加える。

「除菌はもう大丈夫ですから!」

そう言いながらも、吉野さんの除菌プレイを期待している私がいる。

「腰、触るとかありえねぇな。俺の由衣に」

腰をぐいっと引き寄せた後、

「太ももはいくら俺でも触れられないな」

と笑った。

「他に除菌して欲しい場所ある?」

耳元で聞こえる声は、ふざけているのか真剣なのかよくわからなかった。

私は酔っていたようだ。

「唇」

と答えてしまった。無意識だった。



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