新選組と最強子供剣士
島原でお金はたんまりと稼いでいた。


袋からお金を見せると、男は嬉しそうに笑う。


「どうぞどうぞ。さ、こちらで‥‥‥」


「お父さん、その方は?」


店に入れてもらえると、娘さんが起きてきた。


心配そうにこちらを見ている娘さんに、微笑みを向ける。


「初めまして、お嬢さん」


すると娘さんは顔を真っ赤にした。


いつからでしょう?


嘘の笑顔を作るたびに、心には穴が空いたような感覚が芽生えたのは。


早く、早く終わらせなければ。


「‥‥‥ここには、あなた方2人で住んでいるのですか?」


「ああ、女房が上でまだ寝てます」


「へぇ3人暮らしですか。綺麗なお嬢さんも居ていいですね」


「そ、そんな‥‥‥‥」


照れる娘さんを横目に、傘を部屋の隅に置く。


さぁ始めようか。


「ささ、こちらにどうぞ‥‥‥ぐぁ!?」


男が後ろを向いた瞬間、私は男の背を斬った。


ドサッと男が倒れる。


娘さんは声も出せず、震えながら床にへたり込んだ。


「あ、お、お父‥‥‥」


男の血が、床の色を変えていく。


いつからでしょう?


人を殺すことに戸惑いがなくなったのは。


チャキ


私は娘さんに向かって刀を突きつける。


「ヒッ」
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