新選組と最強子供剣士
立は僕の顔を見て首を傾げた。


「どうかしましたか?」


「え、いや、その‥‥‥」


「?」


どもる僕を見て、立はますます不思議そうな顔をする。


僕は落ち着くために深く息を吐いた。


「立、僕、どんな顔してる?」


「どこか嬉しそうで、どこか寂しそうな、そんな複雑な表情です」


「そう」


嬉しそうで寂しそう、か。


我ながら変な顔をしてたんだろうなぁ。


「何かありましたか?」


「土方さんに本気の本気を出して、負けた」


「それは‥‥‥!?」


「本当だよ。試合して負けたんだ」


信じられない。


立はそんな顔をしている。


まぁそうだろうね。


負けた僕が一番衝撃を受けてるし。


「本当に悔しかったよ。でも‥‥‥」


ザァーーーー


僕が小さな、小さな声で呟き言った言葉が風にかき消される。


「隊長、今なんと?」


「何でもないよ」


僕はそう言って立に向かって笑った。


「隊長‥‥‥?」


「あ、そうだ。立、明日のお昼って空いてる?
何か仕事入ってたりしない?」


「え、明日ですか?いえ、お昼なら剣の稽古でもしようかと‥‥‥」
< 218 / 416 >

この作品をシェア

pagetop