帰り道



それからしばらくして
拓哉はお風呂に入った。


することもないから仕方なく今日出た課題をしながら拓哉を待つ。


ガラッ


「お先ー」


「あ、はーい」


声が聞こえたから適当に返事をしてパッと顔を上げると‥。



「‥なんだよ?」


呆然と拓哉を見上げるあたしに拓哉が呟く。


「え‥いや」


言葉を濁すけど何故かこんな言葉しか出てこない。


「凛?」


さっきより近付く拓哉。


昔はよくあたしの家でお風呂に入ってたからこんなん見慣れてたハズなんだけど‥。


なんでかな
ちょっと照れるというか‥。



「かっ髪ぐらい乾かしなさいよ!!」


かろうじて発した言葉も噛んでしまうし最悪。


「凛、顔赤いぞ」


「ばっばか。気のせいよ」


そんなことを言いつつ不本意ながら上半身は裸で下はジャージを履いてる拓哉の姿にドキドキしてしまった自分が情けない。


割れた腹筋。
適度に浮かぶ腕の筋肉。
引き締まった身体。


どれもが男を思わせるもので昔とはやっぱり違う拓哉を急に男だと意識してしまう。
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