帰り道



「お。課題してんの?」


さっきまであたしをからかってたくせにやっぱり対して興味がなかったからかすぐに目線をテーブルに移して言う拓哉。


あたしは拓哉にあれ以上つっこまれなかったことにホッとする。


「うん、暇だったからさ」


「俺なら暇だからって課題するなんてありえない」


「ま、そーだろね」


「お前はやっぱ根が真面目だよな。その辺は昔のままだな」


拓哉はテーブルの上の問題集をパラパラめくってすぐに閉じる。


「あ、風呂入って来いよ」


「そだね」


まったくマイペースな男だ。


浴室に向かうあたしにもう興味をなくしたのかテレビをつけてくつろいでいる。


こういう拓哉を見ているとなんだか昔を思い出すな。
< 110 / 193 >

この作品をシェア

pagetop