帰り道
雨は強くなるばかりで
ひどく寒かった。
あのままもし拓哉が雨に打たれ続けていたならば確実に明日には風邪をひいていただろうから。
今日あのコンビニに寄って下心があったとしてもカフェを覗いて正解だった。
ただの幼なじみとは言っても腐れ縁のようではあるけどこの年になっても仲のいい拓哉をあのまま置き去りにはできなかった。
あたしがあの場所に行ったのは偶然だったけど神様がもしいるならば拓哉はきっと幸運よね。
その幸運を生かして今は警察にバレずに拓哉を無事に送ることがあたしの使命なような気がする。
拓哉は相変わらず何も喋らなかった。腰に回された腕や背中に触れる拓哉の身体はとても冷たかった。
もう少しだからね、と心の中で呟きながら内心ではやっぱり少しビビりつつ進み無事に拓哉の家の前に到着した。