子犬物語。
野犬に襲われたメロンを危機一髪のところで助けた猫。その猫に首をくわえられるようにしてメロンは運ばれていた。
いくつかの屋根を飛び越えて再び降り立つと、小走りで駆けていく。最初は怖がって叫び声を上げていたメロンも、今ではすっかり大人しくなっている。
もうだいぶ遠くまで来ていたようだった。
そして猫がようやく足を止める。
「よし、ここまでくればもう平気なはずだ」
それでも辺りに気をくばり安全を確認してから、草の生い茂る地面へとメロンを下ろした。
ここは……どこだろう?
あたり一面いい匂いのする緑色。さっきまでの黒いごつごつとした硬い地面とは違って、足の裏にフワフワとやわらかい感触が気持ちよかった。
そこは町外れにある小さな草原。どこまでも澄み切った青空の下、新緑の海が風に揺れ、時折サラサラと小さな波を作っていた。その上を泳ぐように蝶が舞っている。
初めて目にする光景にメロンは首の痛みすら忘れて、目を輝かせ、匂いを嗅ぐのに鼻をピクピクさせて、喜びに尾をパタパタちぎれんばかりにせわしなく動かした。
そのメロンの横に猫は座り込むと、自分の傷をかえりみずに、血の塊の見える痛々しいメロンの傷口を舐め始めた。まるで母親のように、やさしく。最初は戸惑ったメロンも次第に緊張を解いて身を任せ始める。
いくつかの屋根を飛び越えて再び降り立つと、小走りで駆けていく。最初は怖がって叫び声を上げていたメロンも、今ではすっかり大人しくなっている。
もうだいぶ遠くまで来ていたようだった。
そして猫がようやく足を止める。
「よし、ここまでくればもう平気なはずだ」
それでも辺りに気をくばり安全を確認してから、草の生い茂る地面へとメロンを下ろした。
ここは……どこだろう?
あたり一面いい匂いのする緑色。さっきまでの黒いごつごつとした硬い地面とは違って、足の裏にフワフワとやわらかい感触が気持ちよかった。
そこは町外れにある小さな草原。どこまでも澄み切った青空の下、新緑の海が風に揺れ、時折サラサラと小さな波を作っていた。その上を泳ぐように蝶が舞っている。
初めて目にする光景にメロンは首の痛みすら忘れて、目を輝かせ、匂いを嗅ぐのに鼻をピクピクさせて、喜びに尾をパタパタちぎれんばかりにせわしなく動かした。
そのメロンの横に猫は座り込むと、自分の傷をかえりみずに、血の塊の見える痛々しいメロンの傷口を舐め始めた。まるで母親のように、やさしく。最初は戸惑ったメロンも次第に緊張を解いて身を任せ始める。