メシトモ!
 私の言ったことが佐々木さんのツボだったらしく、佐々木さんは目に涙を溜めながら笑いだした。

「なんで、例えがあんぱんなの? あんぱんって。ちょっと、ごめん。意味がわからないのに面白い」

「ほら、あんぱんとしか書かれていなければ、食べないとこしあんかつぶあんがわからないじゃないですか」

 この説明でますます佐々木さんは笑いだした。

「あんこの種類っ。ごめん、笑いが止まらない」

 小さな声で「苦しい」と言いながら、佐々木さんは笑い続けている。

「あんこのこしあんかつぶあんかは大事ですよ。パンだけに限らず、羊かんでも、お団子でも、あんこが関われば、どんなときでも重要事項です」

 私があんこについて力説すればするほど、佐々木さんは笑いが止まらなくなった。

 近くにあったお冷を飲んでもらい、少し落ち着いてもらった。

「はあ、ごめん。もう大丈夫だから。これだけ笑えば、ここ数分の記憶が飛んだよ」

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