メシトモ!
「あるよ。色気と一言で言っても、いろいろあるんだよ。挑発的なのとか、艶っぽいのとかね。宏実は憂いた感じだね。寂しさから来るのかな」

「別に寂しくないし」

「はいはい。で、佐々木さんに会うの?」

「今度、会う約束はしてるけど、いつ会うとまではしっかり約束してないよ」

「そう」

 今の私になにを言っても無駄と思ったのか、それ以上佐々木さんのことには触れなかった。

 あの朝、別れてから佐々木さんに一回しかメールを送っていない。来月にならないと休みがないこととを伝えるメールだ。

 佐々木さんもそれに対して簡潔なメールを返してきて、それから連絡がなにもない。

 中華丼が残り半分になったとき「ここいいか」と言って、近藤さんが隣に座った。

 加絵は近藤さんと私を交互に見て、にやにやしていた。

「なあ、今度、飯でも行かないか」

「私と近藤さんとで、ですか?」

「ああ、たまにはいいだろう」

「そうですね。予定が合えば是非」
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