メシトモ!
「すごい」
「このドレスが"Maria Afternoon"の最新作だよ」
「えっ?」
佐々木さんは鏡と私の間に立ち、両手を握ってきた。
「田崎さんから一昨年の年末にドレスを作ってみないかって言われたんだ。僕もそろそろ作ってみたいなって思って。でも不安のほうが圧倒的に強いときだった。雪の降る夜。僕のヴェールを持っている女性に出会うんだ。その女性は明るくて、裏も表もなく、美味しいものを食べるとすごく幸せそうな顔をするんだ。会えば会うほど、この人に僕のドレスを着てもらいと思うようになった」
ずっと見つめながら話す佐々木さん。その視線を逸らしたいと思う。でも、それができない。佐々木さんの手の体温が、じわじわと私の手に伝わってくる。
「君が男の人と楽しそうに肉まん食べながら歩いているのを、たまたま見ちゃって。もうそのときは最悪な気分だったよ。おかげで酔いに任せてキスまでしちゃうったし」
「いや、あの人は職場の先輩ですよ」
「そうなんだ」
そんな棒読みで言われても。少しムッとした顔のまま佐々木さんは話を続けた。
「それに好きな人ができたらコインケースを持つのをやめましょうって。君に恋愛対象外ですって、はっきり言われちゃうしさ」
「このドレスが"Maria Afternoon"の最新作だよ」
「えっ?」
佐々木さんは鏡と私の間に立ち、両手を握ってきた。
「田崎さんから一昨年の年末にドレスを作ってみないかって言われたんだ。僕もそろそろ作ってみたいなって思って。でも不安のほうが圧倒的に強いときだった。雪の降る夜。僕のヴェールを持っている女性に出会うんだ。その女性は明るくて、裏も表もなく、美味しいものを食べるとすごく幸せそうな顔をするんだ。会えば会うほど、この人に僕のドレスを着てもらいと思うようになった」
ずっと見つめながら話す佐々木さん。その視線を逸らしたいと思う。でも、それができない。佐々木さんの手の体温が、じわじわと私の手に伝わってくる。
「君が男の人と楽しそうに肉まん食べながら歩いているのを、たまたま見ちゃって。もうそのときは最悪な気分だったよ。おかげで酔いに任せてキスまでしちゃうったし」
「いや、あの人は職場の先輩ですよ」
「そうなんだ」
そんな棒読みで言われても。少しムッとした顔のまま佐々木さんは話を続けた。
「それに好きな人ができたらコインケースを持つのをやめましょうって。君に恋愛対象外ですって、はっきり言われちゃうしさ」