メシトモ!
 加絵は軽く笑い、残り少なくなったテリヤキチキンを頬張った。

「あっ、ドレスで思い出した。"Maria Afternoon"のホームページ見た?」

「ああ、この前ワイドショーで見たよ。それがどうしたの?」

「ねえ、普通こういうドレスの話になったら、あれ着てみたいよねとか、あの映画に使われてたよねとか、ないの?」と、加絵は呆れた顔で言う。

「その"Maria Afternoon"の存在だって、ワイドショーを見て知ったぐらいだから」

「嘘! それ本当に? 何年か前に上映されたフランス映画の『街の光』で"Maria Afternoon"のドレスが話題になって、日本でも期間限定でドレスが特別公開されたよ。それに長蛇の列ができたって」

「なんとなく覚えてる。でも、恋愛映画って興味にないだよね。好きな役者さんが出ないと観ないし。それにフランス映画も苦手なんだよね」

 食事が終わり、デザートを持ってきてもらうように通りがかった店員さんに頼んだ。

「宏実らしい。うちのホテルで"Maria Afternoon"のドレスをレンタルできるようにならないかな。そしたらタダで"Maria Afternoon"のドレスが見れるし、利益も上がると思うんだけど」

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