メシトモ!
「だから簡潔に答えて」と、目を輝かせて加絵は聞いてくる。確実に楽しんでいる。

「うん。佐々木さんの落したヴェールを拾ってあげたことがある」

「そうなんだ。なんでこの間のファミレスで言わなかったのよ」

「深い意味はなくて、なんとなく言わなくてもいいかなと思って」

「まあ、いいや。今度もっと詳しく教えてね」

 そう言って、小走りで戻って行った加絵の後ろ姿はすごく楽しそうだった。

      ◆◆◆

 ウェディングショー当日。受付時間の一時間前から多くのカップルが集まっていた。ショーは午後二時から始まり、午前中は最終リハーサルが行われた。

 私はテーブルのセッティングの最終確認をしながら、そのリハーサルを見学していた。

 スタイルのいいモデルさんが純白のウェディングドレスを着て歩く姿は、本当にきれいだった。とてもシンプルなデザインでも豪華に見えた。

 ドレスが終わると白無垢となる。最近の和装は角隠しや綿帽子ではなく、シンプルに髪の毛をまとめて花を飾る人も多い。着物は着たいけれど、あの髪形をすることに抵抗がある人も多いからだ。

< 41 / 235 >

この作品をシェア

pagetop