メシトモ!
「なあ、中華まん食べたくないか?」

「もう、十一時過ぎてるんですよ。こんな時間に食べたら太りますよ」

「中華まんくらいで太ったりしないよ。奢ってやる。ほら」

 私の返事もなにも聞かずに、佐々木さんはコンビニへと足を踏み入れた。

 一目散でレジにいる店員さんに「中華まん二つ」と頼み、レジを済ませて戻ってきた。その一部始終を私はコンビニの外から眺めていた。

「ほれ」

 小さな紙袋に入った中華まんを手渡され、どうしよかと思ったけれど、素直に受け取った。

「いただきます」

「おう、食え」

 紙袋を剥ぎ、中華まんを半分出した。夜風に乗って美味しい匂いが鼻をくすぐった。その匂いにやられて、中華まんにかぶりついた。

「うーん、美味しい」

「だろ。ここのコンビニの中華まん、すごく旨いんだ。こういうのってさ、一人で食べて歩くより、誰かと一緒の方が旨いだろ。だから杉山を巻き添えにした」

< 89 / 235 >

この作品をシェア

pagetop