未知の世界3
ER~
「鈴木かなのっベッドはっ、どこですか?」
息を切らして走って来たのは佐藤先生。
「こちらです。」
と看護師が案内する。
「全身を強く打っていますが、打撲程度でした。
頭部にも異常はありません。
ただ、運ばれてきたときから意識はありません。」
と深刻な顔で看護師が説明する。
「ありがとうございました。」
と佐藤先生が頭を下げる。
佐藤先生は、かなの寝ているベッド横の椅子に腰掛ける。
すぐにかなの手を握る。
「どうしてこんなことに。」
今にも泣きそうな声で、話しかける。
「早く戻ってこいよ。親父たちのところに行かなきゃ。」
と話しかける。
すると、
「、、、ん?」
うっすらとかなの目が開き始めた。
「かなっ!かなっ!」
と佐藤先生は、握りしめた手に力を入れ、聞こえるように大きめの声をかける。
「あ、、、」
とかろうじて声を出すかな。
「大丈夫だ。もう大丈夫だからな。」
半ば自分に言い聞かせるように、かなに呼びかける佐藤先生。