あなたに包まれて~私を分かってくれる人~
はぁ、もういいや。

ビールを飲みなれていない私は身体にだるさを感じる。

動いた事によって、更に酔いが回ってしまったようだ。

もうこんな状態じゃ、佐川さんを追いかける事も出来ない。

どうでもよくなってしまった私は、ただただ佐川さんの後姿を眺めていた。

その瞬間、佐川さんが振り返った。

私がへたりこんでいるのを見ると、血相を変えてこちらに向かって走って来た。

「萌香…、君は…。」

溜息をつきながら、私の前に私と同じように佐川さんはしゃがみ込んだ。

「大丈夫ですよ、佐川さん。少し休憩したら帰れると思いますから。」

私はへらへらと笑い返す事しか出来なかった。

「だから先に帰って…。」

最後まで言い終わらないうちに、佐川さんの影が私に重なる。

佐川さんの手が私の肩に置かれた。

強引に私の唇に佐川さんの唇が重なる。

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