ハルアトスの姫君ー龍の王と六人の獣ー
「誰かを想ったり想われたりって…血でどうにかなるものじゃないでしょう。」
そう言って、シラが優しく微笑みながらジアの方を向いた。
「ジア様は、ずっと悩んでおられましたね。血のことを。」
「…ハルアトスでは、アスピリオみたいにうまくいかないの。」
「先ほどの質問で、私の方も全ての合点がいきました。」
「合点?何の?」
「…ジア様は想う人がいるのですね。…キース様。」
「っ…な、なんでっ…!」
「ジア様はわかりやすいですから。」
「そんなことっ…!」
お湯がさっきよりも熱くなったような気がする。ジアの顔は沸騰寸前だ。
「キース様は、生まれに何か他とは違うものがあるのですか?」
「…シラはすごいなぁ、あたしの悩みどんぴしゃだ。」
キースの生まれを悩んでいるのではない。それが受け入れられない社会をどう変えていくのかで、戸惑う。
「キースはね、魔法使いと人間の血をひいているの。そしてそれは、ハルアトスを含み人間を中心とする社会では受け入れられていない。魔法使いの中でも、…あってはならないとされているの。そもそも人間と魔法使いが共存していない社会だからね。魔法使いを認知しているのは本当に一部の人だけだった。…でも、今はそうではないんだけど。だからキースは、魔法が使えるのに…あたしよりもずっと魔法が使えて、それは役立つものばかりなのにそれでも使わない。あたしの前では使ってくれるけど、人間の前では絶対に。隠して生きてる。それは…あたしも同じ。魔法が使えないわけじゃない。でも、国民には言っていない。」
そう言って、シラが優しく微笑みながらジアの方を向いた。
「ジア様は、ずっと悩んでおられましたね。血のことを。」
「…ハルアトスでは、アスピリオみたいにうまくいかないの。」
「先ほどの質問で、私の方も全ての合点がいきました。」
「合点?何の?」
「…ジア様は想う人がいるのですね。…キース様。」
「っ…な、なんでっ…!」
「ジア様はわかりやすいですから。」
「そんなことっ…!」
お湯がさっきよりも熱くなったような気がする。ジアの顔は沸騰寸前だ。
「キース様は、生まれに何か他とは違うものがあるのですか?」
「…シラはすごいなぁ、あたしの悩みどんぴしゃだ。」
キースの生まれを悩んでいるのではない。それが受け入れられない社会をどう変えていくのかで、戸惑う。
「キースはね、魔法使いと人間の血をひいているの。そしてそれは、ハルアトスを含み人間を中心とする社会では受け入れられていない。魔法使いの中でも、…あってはならないとされているの。そもそも人間と魔法使いが共存していない社会だからね。魔法使いを認知しているのは本当に一部の人だけだった。…でも、今はそうではないんだけど。だからキースは、魔法が使えるのに…あたしよりもずっと魔法が使えて、それは役立つものばかりなのにそれでも使わない。あたしの前では使ってくれるけど、人間の前では絶対に。隠して生きてる。それは…あたしも同じ。魔法が使えないわけじゃない。でも、国民には言っていない。」