遠すぎる君
遼と雑貨屋で会うなんて。

絶対恥ずかしがって入ってくれないと思ったから、
私にはどうしても連れていけなかったのに。

いや、もちろん恥ずかしそうにはしてたけど。

追いかけてきてくれて嬉しかった。

彼女がいたのに…

あの後、大丈夫だったかな?
私みたいに不安になったりしてギクシャクしなきゃいいけど…

「私、もしかして余裕できてる…?」

彼女がいることはショックだった。

でも、今の遼はあの頃と違って自信に満ちてる。
彼女がいてレギュラーになって。

私が好きになった遼だった。

「よかった…のかな?」

私にはできなかったこと。
きっと彼女が役割を果たす。

すると、よくわからない涙が出てきた。
でもこれで終わりにできそうな気がした。
だからその日はいっぱい泣いた。

遼への未練を流してしまおうと誰にも憚られず泣けたんだ。

そして、次の日の朝には岸田先輩へ向かう気持ちが沸き起こった。
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