裏ギフト
あたしは朝刊を箱をポストから引き抜き、すぐに家の中に戻った。


リビングに朝刊を投げ、自室へと駆け込む。


次は一体なにが届いたんだろう……。


心臓はドクドクを音を立て始める。


今までの贈り物から考えると、今回もよくわからないものに違いない。


あたしはゴクリと唾を飲み込み、箱を開けた……。


「え……?」


箱の中には4本の白い毛のついた棒。


それらは透明のビニール袋に入れられていて、手にとって確認すると棒の先端にリアルな肉球がついているのがわかった。


触れるとプニプニしていて、猫や犬のそれと全く同じだということもわかった。


「ウサギ……」


あたしは呟き、クローゼットにしまわれている今までの贈り物を引っ張り出した。


最初に送られてきたのはシッポ。


次は耳。


次は胴体。


そして、足。


袋から取り出してそれぞれを当てはめてみると、縫い目同士がピッタリとくっついた。
< 191 / 382 >

この作品をシェア

pagetop