四色恋模様




「結人とななは兄妹みたいなもんだろ?恋人としては長く続かねぇよ」




なんでそんなに断言できるんだろう。



せいの目は迷ってるような目じゃなかった。


確信しているみたい。



私はギュッと制服の裾を握りしめた。




「それなら、私達四人はみんな合わないね。みんな兄妹みたいなものじゃん」





絶望と期待。






その2つが私の心の中で入り混じっていた。



せいはなんて言うかな。

それもそうだな…とか?




だって、そしたら舞花とせいだって同じことでしょ?


兄妹のようなものでしょ?

私達四人は。





私もせいとは付き合えない。


そんな事を考えている私。別に、せいは私をなんとも思っていないことは分かってる。



それがなぜか悲しい。辛い。苦しい。




でも、舞花とせいも付き合う事はないんだから。



どこか安心している自分がいる。



応援してるのに…結人を裏切っちゃいけないと思ったのに…私ってサイテー。




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