陥落寸前!?俺様部長に愛されすぎています。




レストランを出ると、聡は梓さんに言った。


「帰る前にもう一度、式場に行こうか。」


「うん!」


そして式場まで移動した。
式場に着くと聡はポケットから何かを取り出した。



「誕生日おめでとう」


「ありが、とう…」


聡が梓さんに渡したのは小さな箱で、梓さんはその箱を開けると突然、何かを思い出したように涙を流した。


「なぁ梓!俺な…この場所で死んだんだ!」


「やだっ!いやぁ!」


突然、梓さんは泣き叫んだ。
私が二人の所に行こうとすると敦さんはそれを止めた。


そして聡は梓さんを優しく抱きしめた。


「俺は死んじまったけど、梓と過ごした日々は幸せだった。
梓に出会えた事は俺の人生の一番の宝物でそれはこれから先も変わらない!
結婚の約束、果たせなかったけど俺はいつでも梓を空から見守ってる。
梓に出会えて本当に幸せだった…
会いたくなったら夢で会える、だからもう悲しまないで昔みたいに笑ってくれよ…
梓にはずっと笑顔でいて欲しいんだ。
俺はずっと梓を見守ってる。
梓は一人じゃないし、家族や友達も心配してる。
俺を愛してくれてたなら笑ってくれ。」


「達也っ…うっ…」


梓さんは声をあげて泣いた。
少し落ち着いた時に私と敦さんは二人の所へ行った。





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