まだ本当の恋を知らない
「河瀬の準備が良かったからスムーズに進んだな。

仕事に関しては安心して見てられるのにな…」

と、くっくっくっと肩を震わせ笑う。

「ひどっ、仕事だけみたいな言い方しないでください。」

「だって、すぐ動揺するじゃん。
見た目と違いすぎて、気になるんだよ。」

「……」

「河瀬、このあと何か用事あるのか?
無いなら飯に行こう。
朝の涙目のことも知りたいしな。」

少し首をかしげ、車のキーをチャリんチャリんと投げながら、穏やかな目で私をうかがう。

断る理由なんて見つからなかった。

もう少し、この人と過ごしたいそんな気持ちになっていた。
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