レンズ越しの彼
いま、
両肩に嵐の手がのっていて、
背中は嵐の胸に
寄りかかってる状態だ。


困る私をよそに
嵐は体勢を変える気がないらしく、
にこにこ笑いながら
何?と顔をのぞきこんでくる。



「あの、手をはなしてくれる?」



「えー、どうしようかな」



嵐はからかうように
後ろからぎゅっと
抱きしめてくる。



「ちょ、ちょっと!」



「梨帆さん香水変えた?
なんかいい匂いする」



嵐は首筋に鼻を押しつけて
クンクンと嗅ぐ。
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