エンディングは”そこ”じゃない……
息子の1歳の誕生日には両家の”じぃじ”と”ばぁば”をはじめ、私たちの兄弟やその配偶者と息子の従兄たちが大勢来てくれた。
私が手作りした王冠を被った息子は自分が今日の主役と分かっているのか?
終始ご機嫌で皆を喜ばせていた。
「来年もまた皆でお祝いしよう」
気の早い彼が浮かれて皆に声を掛けると……
「そうだな……来年も集まろう」
あちら、こちらから同意の声が聞こえてくる。
「でもその日がやって来ることは無かったの……」
あの日が皆で集まる事が出来た最後の日になってしまうとは、
にこやかな表情で集合写真に納まる誰一人として想像すらしていなかった筈だもの。