もう一度君を  この腕に
翌々日の朝一に俺は専務へ企画を提出し

その場で了承された。

「進藤、おまえ以外にはやらせない案件だ。これだけはな。」

専務は俺の案に満足そうだった。

昼前に例のモデルが契約の更新に来ると聞いた。

「久々に貿易部へ顔を出して来い。社長室にいるから。」

彼はそう言って俺と廊下に出た。

俺は階下へ降りた。

貿易部のフロアは静かだった。

各自黙々とパソコンに向かっていた。

給湯室から愛莉が出てきた。

一瞬彼女と目が合ったが

すぐそらし

ブース間の通路を歩いた。

トップの面々に帰国した旨を告げ

挨拶をして回った。

他に用がない俺はエレベーターで社長室へ上がった。

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