もう一度君を  この腕に
LAに落ち着き一週間が経った。

俺は愛莉にメールを送った。

『愛莉、俺のことは待っていなくていい。』

『どうしてそんなことを言うの?』

驚いたことに彼女からすぐ返信がきた。

日本は夜中のはずだ。

俺からのメールを待ちわびていたのだろう。

『いつ帰れるかわからない。帰れないかもしれない。』

『でもいつかは帰ってくるでしょ?』

『とにかく俺のことは待たなくていいからな。わかった?』

『そんなこと私の勝手じゃない。』

『俺のことは忘れてほしい。わかった?』

『無理だもん。』

『今はだろ?』

『卓巳さんの言いたいことはわかったけど私の気持ちは変わらないから。』

『用はそれだけだ。』

今のやり取りだけで彼女が納得するわけないと思いつつ

俺はスマホを切った。

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