思い出してはいけないこと(仮)加筆修正進行中
1階にある広々としたテラスで、トングを片手にお肉を焼き始める透と、焼きあがるのを箸とお皿を片手に待機する真と蒼空。
バーベキューセットの量が尋常じゃない。
野菜は勿論、一番は肉の塊。
スライスされてるのかと思いきや、大きな肉の塊のままだ。
だから、透がスライスし、タレを染み込ませておいたらしい。
なんて用意周到なんだ。
「うん、もうそろそろいいかな。あ、優那ちゃんも食べる?」
「うん」
焼けたお肉に貪りつく二人を見ていると、私のお腹も鳴り始めた。
「ん?お前も肉食うのか?なら、やるよ」
真が、何枚か焼けたお肉を紙皿に乗せてくれた。
それをパクリと一口頬張る。
「おいしい………っ」
いい感じに染み込んだタレと、このお肉の柔らかさがたまらない。
「こら、肉ばっかり食べないで野菜も食べなさい!こうやってレタスを巻いて食べても美味しいんだから」
「ちぇ」
レタスを一枚手に取ると、お肉を巻いてぱくりと食べた。
「ん、おいしい……」