思い出してはいけないこと(仮)加筆修正進行中
「あー、食った食った」
「凄い美味しかったね!」
「俺らに感謝しろよな!」
「真、蒼空、ありがとう」
「な、そんな真面目に感謝されても……」
「ん」
「よし、片付けも終わったし、このあと温泉にでも行こうか」
「温泉?この屋敷のお風呂じゃダメなの?」
「近くに、いい温泉があるんだよ。折角だから、どうかなって思ったんだ。嫌かな?場所も近いんだけど……」
「それって、この券のか?」
真が、景品の温泉貸切入浴券の入った白い封筒をピラピラとなびかせた。
「あぁ、そういえばそれがあったね。ね、どうかな?」
「温泉、入りたい。疲れたし」
「じゃあ僕も!」
「券貰ったんだし、使わねーともったいねー」
「じゃあ決まりだね。あ、優那ちゃんもいいかな?」
「うん、温かい温泉入りたい」
「早速準備して行こうか」
温泉貸切……つまり、私は一人で伸び伸びと入れるってことだよね。
そう思うと、ちょっぴり楽しみに思えてくる。