キミの一番大切な人
「あれ、咲買わなくてよかったの?」



「うん!大丈夫!


私家でちょっとご飯食べてきたから!」




「そっか!」



なんか私だけ食べるのは悪いと思ったけど、咲がそう言うなら、いいなと思い、頬が落ちそうなほどおいしいたこ焼きを食べた。




「じゃあゴミ箱にゴミ捨ててくるね!」



「行ってらっしゃい!」



私はたこ焼きが入っていた空のパックを近くのゴミ箱に捨てに行くことにした



チャリンッ


歩いていると私の目の前に何かが落ちた音が聞こえた




…なんだろう



私はしゃがんで下を見てみるとそこには五百円玉が落ちていた


それを拾って顔を上げると私の目の前に私と同級生ぐらいの男の人がいた



「あの、これ落ちてました…」


私は控えめに五百円玉を差し出すと、その男の子は口の端を少し上げて笑って



「サンキュッ」



そう言った




…こんなに顔が整った人を見たのは初めてかもしれない




顔をよく見てみるとすべての顔のパーツがきれいに整っている男の人だった




「奏多ー


何してんだ?いくぞー!」




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