お隣さんと内緒の恋話
葵が私の文句を止めて、楓は バカみたいと一言… 教室から出て行った。
バカみたいは私だ。
文句すらまともに最後まで言えない。
葵はなんで止めたの…
「 葵… 悔しくない?」
「 どうでもいい 」
私は悔しいよっ
「 私は葵が好きだよ… ダサ男って言われる葵も、カッコいいよ!だって 葵だもん。
私の好きな人があんな奴に言われたら腹立つよ!
悔しいよ… ムカつく…
なんで葵は平気なのよっ 」
私は言うだけ言って葵のそばから離れて教室を出た。
私が悔しいなら 葵だって本当は悔しいはず。
わかりきってる事なのに、葵にぶつけてしまった。
教室を出て しかめっ面の私は 図書室へと入り一番奥の棚のさらに奥に入った。
なんでこうなるの…
葵にあたってどうすんのよ…
楓の奴、私の葵をあんな風に言って 許してやらないんだから!
ダサ男が何よっ 私の葵よ!
「 葵は 校内一カッコいいんだから!」
「 それは言いすぎだな… 」
え…
「 あ、葵っ!? なんで…」
なんでここにいるって わかったの?
「 椿はわかりやすいから。一番奥を選ぶのは浅はかだろ 」
浅はかって… 言い方が雅くんみたいだよ…
「 葵?……んっ 」
まっすぐ私に向かい来る葵が抱きしめ そのままキスしてきた。
は~… ダメだぁ 負ける~
モヤモヤが飛んでくよ…
昼休みが終わるまで、私は葵とずっとキスしていた。
腰砕けって… なってもいいかな、私。