アサガオを君へ
真っ直ぐと歩く私の目の端に、チラッと大きな病院が見えた。


夏樹の通っている、この街で一番大きな病院だ。


私は通り過ぎた、その大きな病院を目で追いかけながら言った。


「夏樹。そういえば、今月薬もらいに行った?」


そう言った瞬間。


















フッと左手から感じていた、夏樹の体温が消えた。
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