アサガオを君へ
私の言った言葉を夏樹が覚えていたことに少し感動した。


いつもボーッとしていて、人の話を聞いているのか聞いていないのか分からない夏樹。


約束していてもすぐに忘れてしまうのに。


なのに2.3年も前に言った私の言葉を覚えていてくれた。


私が固まっていると、ボスッと夏樹は私の肩に頭を置いた。


表情が見えなくなってしまった状態で夏樹は言った。


「俺、約束とかはすぐに忘れるけど。心が俺のために教えてくれたことや言ってくれたことや、してくれたことはさ。全部覚えてるから」


…なにそれ。


私は歯を食いしばった。


じゃないとまた涙が出そうだったから。
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