きれいな恋をしよう
フミオと別れて夜道をほてほてと歩く。
風が涼しいのであまり暑いとは感じないものの、湿気がしっかりからだにまとわりついているようで、いつの間にか静かに汗が流れてきた。
信号なんかにひっかかって立ち止まると、それは一気に吹き出た。
途中、商店街にさしかかると、ほとんどの店のシャッターは下りているというのに、人だけはやけにおおい。
きっと電車がさっき駅についたのだろう。
終電だったのかもしれない。
みんな、駅から放射状に広がる道なりに、やはり放射状に散っている。
それは歩いているというよりもなにかに《導かれている》という表現がぴったりのような気がして、どことなく参列者の列を想像させた。
家の電気が点いている。散歩もかねてのんびりと歩いてきたから、もう2時近いだろう。玄関をあけて2階へ上がると、妹がソファに腰かけて本を読んでいた。
風が涼しいのであまり暑いとは感じないものの、湿気がしっかりからだにまとわりついているようで、いつの間にか静かに汗が流れてきた。
信号なんかにひっかかって立ち止まると、それは一気に吹き出た。
途中、商店街にさしかかると、ほとんどの店のシャッターは下りているというのに、人だけはやけにおおい。
きっと電車がさっき駅についたのだろう。
終電だったのかもしれない。
みんな、駅から放射状に広がる道なりに、やはり放射状に散っている。
それは歩いているというよりもなにかに《導かれている》という表現がぴったりのような気がして、どことなく参列者の列を想像させた。
家の電気が点いている。散歩もかねてのんびりと歩いてきたから、もう2時近いだろう。玄関をあけて2階へ上がると、妹がソファに腰かけて本を読んでいた。