【完】幼なじみのあいつ
「ふーん、そっかそっかっ!」
ニヤニヤ笑っている香織に恥ずかしくて、睨んでしまう。
そんな私を見て香織からは、照れちゃって~っ!と言いながら額を軽くつんと突いてきた。
「すーずっ!」
「何よ」
「お・め・で・とっ!」
瞬間、茹でタコ状態になった私。
「あり、…がとう」
おめでとうなんて言われちゃうと、亮ちゃんと付き合う事が現実味をおびてきた気がする。
「で?どういう経緯で亮平君と付き合う事になったの?」
香織には隠す必要もないので、今朝の出来事を正直に話した。
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「…ふーん、そんな事があったんだ?」
顎に手を当てた香織が、フムフムと何やら頷いている。
そしてウームッ…と唸りながら考え出しましたよ、香織様は。
「今の話しから何で、亮平君達が険悪になったんだろうか?」
「うん?」