【完】幼なじみのあいつ
隣の席の翔ちゃんを見ると、英語の宿題をやり終えたようで机に突っ伏していた。
「おーーーっ」
英語の宿題を写して精魂尽き果てたのか、力ない返事を返してくる翔ちゃん。
「もー…。だらしないなぁー翔ちゃんは。シャンとしなさいよね?」
「うるせー、鈴。ねみーから静かにしろ」
もうすぐ一時間目の英語の授業が始まるんだよ?
翔ちゃんの背中を見ながら、呆れてしまった。
「ねぇ鈴。五人決まったけど後、一人足りないね?」
「あ!そうだね、どうしよっか?」
まだ聡君と亮ちゃんに一緒の班になるか聞いてもいないのに、勝手に班のメンバーにしてしまった私達。
確認してないけど多分、大丈夫。
それより、困ったな…。
女子で仲のいい子達は他にもいるけれど、その子達はもう別のグループを作ってしまったようで楽しそうに固まって話していた。
香織とうんうんと唸っていると---