【完】幼なじみのあいつ
「おいっ!」
「いたっッ!!!」
考え事をしていたら、突然の翔ちゃんのデコピン攻撃にビックリした。
地味に痛いじゃない…。
「ボーっとしてるとまた、たんこぶ出来るぞ?」
「ちょっ!その事はもう忘れてよ?恥ずかしいよ」
翔ちゃんは立ち止まって、私をジッと見つめる。
あ、あれ?
何か顔が近くない?
「良かったな、デコが綺麗に治って」
あぁ、おでこにまだたんこぶがあるか見てたのか…。
「おかげさまで。心配してくれてたの?」
ちょっとニヤケながら翔ちゃんを見ると、またデコピンされた。
「いたっ!もー…、デコピンばっかりしないでよ?折角なくなったたんこぶが、また出来たらどうしてくれるの?」
おでこを手でスリスリしながら翔ちゃんを睨みつけていると、急に私の肩に翔ちゃんの手が乗っかる。