【完】幼なじみのあいつ


次の日の朝、いつも通り朝練のある私と亮ちゃんは一緒に学校に登校した。



翔ちゃんも朝練があるけれどこの頃、私と亮ちゃんに遠慮をしているのか一緒には行っていない。


寂しいけれど、しょうがないよね?




そう自分に言い聞かせながら、日々を過ごす。





 *  *  *  *  *



3時間目は移動教室で、今は香織と理科室に向かっているところ。



理科室まで後、少し…。


というところで忘れ物をしている事に気付き、慌ててしまった。




「ごめん、香織っ!理科の授業で使うプリント、教室に忘れてきちゃったーっ!」


「一緒に行こっか?」



「いいよ、急いで取って来るから先に行ってて」


「うん。じゃぁ、席を取って待ってるね」



それに返事を返した私は、急いで教室に向かった。




教室に着き自分の机の中にあるプリントを手に取り、もう一度来た道を戻る。




階段まで来たところで早紀ちゃんが、壁に寄りかかって立っているのに気付き私の足が止まった。



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