【完】幼なじみのあいつ
翔ちゃんと早紀ちゃんの後姿を見送っているうちに、二人が角を曲がったところで視界から消える。
やっと…、私の前から二人がいなくなった。
ホッと息をつき、そして見上げた。
亮ちゃんと目が合う。
ドキッ---
まさか私を見ているとは思ってなかったから、びっくりして目を逸らしてしまった。
あ、無視した感じになってしまったかな?
後悔してもう一度、ゆっくりと亮ちゃんに顔を向け目を合わせた。
「亮ちゃん、その……、あり…、がと?」
お姫様抱っこにテレながら、亮ちゃんを上目遣いで見る。
亮ちゃんは私の言葉に、笑顔を向けてきた。
とっても…、
優しい笑顔だった---
「…っ」
そんな亮ちゃんに、恥ずかしくてまた目を逸らしてしまった。
何故、そんなに優しい目で私を見るの?
止めて欲しい。
胸のドキドキが止まらない---
私は胸のくすぐったさから逃れたくて目線を下げ、亮ちゃんを見ないようにした。