【完】幼なじみのあいつ
「いや、今話さなくちゃダメなんだよ!…どけっ、亮平」
翔ちゃんが亮ちゃんをどかそうとするが亮ちゃんの力が強のか、中々部屋に入る事が出来ない。
それでも部屋に入ろうとする翔ちゃんは、焦った表情を私に向けてきた。
翔ちゃんが、私に話しがあると言っている。
私はその話しを聞きたいけど、何故か亮ちゃんはそれを止めようとしてくるのだ。
どうしたらいいか分からない私はオロオロ二人を見ている内に、だんだんとお互いの攻防戦が激しくなってきていた。
その内切れた翔ちゃんが、亮ちゃんの襟首を掴む。
そして腕を振り上げたのが、視界に入った。
あぶないっ!!!
「何してるの?止めなさい!!」
口元に両手を当てどうしよう?と思っていたところで、どこからともなく第三者の声が聞こえてきた。
翔ちゃんの後ろから保健の先生が、ひょっこりと顔を出している。
「…せ、先生?!」
突然の先生の登場に、ほっと胸を撫で下ろした。