【完】幼なじみのあいつ ~翔ちゃんサイドストーリー~
ノブを怪訝な顔で見ていたら、突然立ち上がる。
なんだなんだっ?!
「先輩っ!好きですっ!!結婚しましょう!」
「しねーし…。てか抱きつくなよバカッ」
そう言いながらも、抱きついてくる後輩の背中を優しくトントン叩いてやる。
ホンッとこいつは俺にチョロチョロついて回って、可愛い後輩だったよな…。
俺がいなくても頑張れよっ---
「ノブ…、今までありがとうな?」
「せんぱーい、最後みたいなセリフ言わないで下さいよー」
「最後なんだよっ、バーカ…」
そう言うと、ノブは顔を上げて俺の顔をジッと見ながらニヤリと笑う。
「俺、先輩と同じ高校に入りますっ!なんなら大学から就職先まで」
「ハァ?」
「俺、先輩に憧れてるんです!ソンケーしてるんですっ!まだまだ先輩と一緒にいたいんですっ!!!」
俺は唖然としながらノブを見たが、聞いていた周りの奴らも唖然としている。
「あっ!別に身体のカンケーは求めてませんよ?男が好きなわけではないです。女が好きです」
「当たり前だっ」
バシッとノブの頭を叩いてやった。